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歴史タイトル

歴史サブタイトル1

 文字による珈琲の記録は、900年頃アラビア人の医師ラーゼスによるものが
最初と言われています。彼は、珈琲の薬理効果を認めていて、
実際に、野生の珈琲の種子(バン)の黄褐色の煮出し汁(カム)を「バンカム」
と名付け、患者に飲ませていたそうです。
 彼の記した文献には、“珈琲には消化や強心、利尿の効果がある”
という詳細な臨床結果が残されています。当時、珈琲はイスラム世界の
寺院で秘薬として飲まれ、一般の人が口にする機会はありませんでした。

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歴史サブタイトル2

 1517年、オスマン皇帝セリム1世によるエジプト遠征の際に珈琲が
オスマン帝国に伝わったと言われています。
トルコに伝わった珈琲は、炒って砕いた豆を泡立つように煮出して飲まれ、
トルココーヒーの名前で知られるようになりました。
 1554年、トルコのコンスタンティノープルに世界初のコーヒーハウスが
開業しました。
 コーヒーハウスは社交の場としてトルコ人の熱狂的な支持を集め、
以後トルコではコーヒーハウスが急増し、珈琲は庶民の飲み物になりました。
 オスマン帝国がコーヒーの産地であるイエメン、エチオピア沿岸部を
支配下に収めるとコーヒーの普及はより進み、イラン、インドにも
伝播したといわれています。

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歴史サブタイトル3

ヨーロッパでは「キリスト教徒の聖なる飲み物であるワインをイスラム教徒は
飲めないため、悪魔から珈琲を与えられる罰を受けている」として、
コーヒーを「悪魔の飲み物」と呼び、珈琲の飲用に反対する人もいました。
(実際にコーヒー・ハウスの近隣の住民が、珈琲の「悪魔の匂い」
の対処を訴え出たこともあったそうです。)
 1600年頃にローマ教皇はコーヒーに対する教会の見解を出すように
求められ、当時の教皇クレメンス8世はコーヒーを裁判にかけるべく、
自ら味見をしました。クレメンス8世はこの時にコーヒーの香りと味に
魅了されたと言われ、クレメンス8世は悪魔の飲み物であるコーヒーに
洗礼を施し、キリスト教徒がコーヒーが飲用することを公認したそうです。
 実は教皇自身もコーヒーが好きでよく飲んでいたため、
あるとき教皇の側近が「コーヒーはムスリム(イスラム教徒)の飲み物で
悪魔のものだから禁止しては?」と進言したときに、「それにしても悪魔は
いいものを飲んでいる。・・・いっそのことコーヒーに洗礼を授けて
こちらのものにしてしまってはどうだろうか・・・?
」と答えた逸話があります。

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